ろくログ

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宮本 輝:「草花たちの静かな誓い」を読みました。

大学生の時に友人に宮本輝の”オレンジの壺”っていう小説おもしろいよ」と教えてもらい、読んでみたら本当におもしろくて、以来宮本さんの小説を何作か読みました。

 

 

その後しばらくはいろんな作家さんの本を読んでみようと、目に留まった小説をいろいろ読んでいく中で宮本さんの本にはしばらく触れていませんでした。

 

 

先日、次は何を読もうかなと図書館で本探しをしていて久しぶりに宮本さんの本を読みたくなり手に取ったのが今回の本、「草花たちの静かな誓い」です。

 

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過去に読んだ作品のストーリーはもう忘れてしまったのですが、ただ全体的な印象として、宮本さんの小説はとても  読みやすい文章 で、強烈なキャラクターや大事件、涙が止まらないような大感動や大爆笑はなく 静かな物語 が多いのにおもしろい、最後まで結末が気になってしまう、不思議な魅力 があると思いました。

 

 

今回読んだ「草花たちの静かな誓い」は、主人公がアメリカで暮らしていた叔母の巨額の遺産を相続することになり、そこから幼い頃に病死したはずの年の近い従妹(叔母の娘)が実は病死していない可能性が発覚したことによって、真相を探る中で叔母と親しかった人たちとの繋がりや叔母が守りたかったものをひとつひとつ取り戻していくようなストーリーでした。

 

 

突然の巨額の相続とか従妹にまつわる出来事などは自分の世界ではあまり現実味のない話ではあるものの、宮本さんの小説で描かれるとどれもがリアルで、その世界にずっと引き込まれてしまいます。

 

 

上述の通り大感動や大爆笑はありませんが、また時間を置いて別の作品も読みたいなと思いました。